山本さんの事件を通して思うこと

シリアのアレッポの山本さんの事件

その山本さん自身が、母校に寄せていたメッセージ
ちょっと、抜粋で掲載したいと思います。

『高校時代は、前にも進めず、もがいていた
進学か就職か、
何をしたいのか、何者になりたいのか。
真っ暗闇の中でうずくまっていた。
将来への不安にさいなまれ、一人では押しつぶされそうだった
私を救ってくれたのは、友達だった。
わたしは、友との思い出と、悩んでばかりいた3年間という時間を大切にしている。
今の私の心の基盤になっているからだ。
高校時代は自分を見つめ、自分の心を鍛える時だろう。

かけがえのない友情を育むときでもある。
いつまでも殻に閉じこもっていては、前に進む事はできない。
もしも道に迷っているのならば、
ほんの少しでもいいから、一歩踏み出してみたらどうだろう。
新しい自分に出会えるかもしれない。


世界の紛争地では、多くの若者が教育の機会を奪われている。
学校は破壊され、
銃を持たされ、戦いの世界に引きづり込まれていく。

命の危険にさらされながらも、彼らはいつか学校へ行く日を夢見ている。。。』


実は、
数年前、同期隊員がアレッポで活動していたので
数日間、この地を訪れたことがあった。
山本さんの記事を見て、
このときの情景が、どうしても頭に浮かんできて、
とうとう、アルバムを開いてみた。。。

彼女は、音楽隊員として、アレッポにある、パレスチナ難民キャンプにつくられた学校で、音楽を指導していた。

そのときの写真↓

一生懸命、重たい電子ピアノをこの砂漠に作られた学校に運んでは、
子どもたちに、音階を教えていたな〜と思い出す。
そして、
あの町の人の、優しさやや、風は乾燥していたけれどとてもさわやかだったことを思い出す。
そんな、優しい思い出のあるこの地で、
こんな残酷なことが繰り広げられているとは、想像に絶する。

エジプトだって、そう。
私がいたときには、こんな大きな革命が起こるとは・・・
前兆はあったけど、本当に起こるとは・・・つゆにも思わなかった。

時というものは、確実に流れている。
それは、いい方向にも流れるが、
悪い方向にも流れる。


とびっきりの幸せな日々を送っていたあのわたしの中東での日々が、
実は、あの時だけのもので、
今行けば、殺されるかもしれない社会に変わっている・・・

だったら、また、何事もなかったかのような、静かな生活も、いつかは訪れるのだろう・・・か。

しかし、
世の中が崩れるのは早い。
世の中が平和になるのは難しい。
これが世の常ならば、
私たちは、何をもって生きていくのがいいのだろう・・・・。